島田雄貴の判決ブログ

ブログ管理者の島田雄貴がまとめた判決ブログです。

感情を表に出してしまった裁判長

世界中のさまざまなおもしろ裁判や判例をリサーチするのが趣味の私島田雄貴ですが、私はこれまで実際に裁判所へ足を運んで裁判を傍聴したこともあります。
そこで目にする裁判官や裁判長はみな矍鑠としていてとても硬い職業というイメージを持ってしまいます。

非常に公正さを求められる職業でもありますから、笑ったり泣いたりという感情を表に出すことはまずないのですが、今回私島田雄貴が皆さまにお伝えする裁判、判例は裁判官のそうした硬いイメージを崩してしまうようなものでした。

知人の女性二人を殺害して現金を奪ったとして強盗殺人などの罪に問われた人がいたのですが、その被告に対して裁判長は検察が求刑した通りの死刑を言い渡します。
ここまではそれほど珍しくもないことなのですが、その後裁判長は涙を流しつつ「控訴して別の裁判所での判断を仰いでほしい」という注文をつけたのです。

裁判長が涙を流して感情をあらわにするというだけでも珍しいのですが、他の裁判所で別の判断を仰いで欲しいというのは珍しい言動です。
しかし、余所の裁判所で判断を仰いでほしいというのは要するに自分たちの出した判決に自信がないと言っているようなものだと専門家に指摘されました。